着物が欲しい!安くで!でも京都の土地勘がないから市街地あたりのお店がいい!
知り合いの京都民に、そうわがままを言うと・・・
『着物も帯も小物も500円で買えるところあるで。アンティークやけど。うちもよくそこで買うねん。』
そう返ってきた。
着物も帯も小物も500円・・・? そんなことあるの?
半信半疑で詳しく聞くと、アンティーク(古着)の着物を取り扱っている「戻橋」というお店があり、そこで不定期で着物フリーマーケットを行なっているらしい。着物・帯・小物が一律500円で、アンティークだが状態は良いそうだ。
すごく行きたい。めちゃくちゃ行きたい!!!
フリーマーケットの日、お店へ向かった。
お店に着いてすぐ、表のショーウィンドウに飾ってある着物が目に入った。着物の柄としては珍しい髑髏の柄で、これからフリーマーケットで出会う着物に期待がより一層膨らんだ。
そして扉を開け店内へ入った時、私は異世界に迷い込んだのかと思った。
赤と黒に染められた壁と天井、所狭しと並んでいる着物とアンティーク調のインテリア。
見る者に休む暇を与えない店内をぐるぐると見回した。
『フリーマーケット会場は階段を上がって3階です』と声をかけられたので、階段へ向かうと、なんと階段までも赤と黒で染められていてしかも格子柄のように交互に赤と黒が並んでいた。
目が回る・・・
いつもよりゆっくりゆっくり階段を上りついにフリーマーケット会場に到着すると、そこは着物の海だった。
テーブルや床に大量に積まれ足の踏み場がない。お目当てのものを探すお客さんはまるで泳いでいるみたいだ。私も着物の海を泳ぎたくなって飛び込んでみると、たくさんの着物に隠れていた帯と小物が続々と出てきた。なんて素敵な海なんだ!
あっという間に両手いっぱいに着物や帯・小物を抱えていた。だけどあまりお金を持ってきていなかったので買うものを選別。お会計をしてもらい着物の入った袋を持つと意外と重たかった。フリーマーケット会場を後にして再び赤と黒の格子柄の階段を降りる時には入店時よりも落ち着いていて、壁に貼られた写真や2階に目を通すことができた。2階にもアンティーク調のインテリアがあり、その中でも貴族が座っていそうなソファーが印象的だった。
出口に来たがお店を出るのが名残惜しい。すっかり戻橋の虜になってしまった。
また来よう。
お店を出て戻橋の魔法が解けると、なんだか袋が余計に重たくなった気がした。
次はキャリーバッグを持って行こうかしら・・・
文:ももちゃん
アンティーク着物店「戻橋」modoribashi
〒602-8241 京都府京都市上京区中立売通黒門東入役人町237
アクセス:バス停「堀川中立売」より徒歩3分、地下鉄「今出川駅」より徒歩20分
営業時間:13時~18時前後 不定休
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